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- 導入事例
- 3社・28口座の資金繰り管理を脱Excel。プラスワークがKanagleeで手にした「未来の数字」
2026.03.18
3社・28口座の資金繰り管理を脱Excel。プラスワークがKanagleeで手にした「未来の数字」
株式会社プラスワーク
業種
人材サービス、介護関連サービス、警備事業、広告事業
従業員数
32名
当初の課題
- 3社・28口座の資金状況をExcelやスプレッドシートで管理しており、会社別・口座別・日次・月次の表が増え続けていた
- 残高確認や資金繰り表の更新・照合に多くの時間がかかり、手入力によるミスのリスクも高かった
- 事業ごとに入金タイミングや返金条件が異なるため、未入金や入金遅延、売掛金とのズレを把握しづらかった
実際の効果
- 銀行残高確認とExcel更新に毎日約1時間かかっていた作業が、Kanaglee導入後は確認中心の1〜2分に短縮(約97%削減)
- 3社・28口座の実績残高をリアルタイムで把握できるようになり、未入金や入金遅延の確認がスムーズになった
- 手入力や照合作業の負担が減り、グループ全体の資金状況を根拠ある数字で判断できるようになった
人材派遣を起点に事業を多角化してきたプラスワークでは、3社・28口座の資金管理をExcelやスプレッドシートで運用しており、複数の表を手作業でつなぐ属人的な管理が課題となっていました。銀行残高確認や資金繰り表の更新には多くの時間がかかり、数字のズレや資金状況が読みにくい不安も抱えていました。そこで資金繰り管理クラウド「Kanaglee」を導入。銀行データの自動連携とグループ資金の一元管理により、銀行残高確認とExcel更新作業は約1時間から1〜2分へ短縮。資金状況をリアルタイムで把握できるようになり、経営判断のスピードと精度が大きく向上しました。
企業名:株式会社プラスワーク
企業概要:栃木・茨城エリアに特化した人材サービス企業。求人広告・人材派遣・紹介・外国人派遣のほか、警備、介護・ネイルの教育訓練、老人ホーム紹介、と幅広い事業を展開
業種: 人材サービス、介護関連サービス、警備事業、広告事業
従業員数:32名
URL:https://pluswork.jp/
導入前は、月次の資金繰り表に加え、口座別の日繰り表、実績表、シミュレーション表を複数のExcelやスプレッドシートで管理していました。さらに、経営側・営業側もそれぞれ独自の管理表を持っており、経理が毎朝ネットバンキングにログインして数値を転記・照合する属人的な運用になっていました。手作業ゆえに数字のズレが起きやすく、給与支払日や月末の資金移動といった重要なタイミングでは、確認作業の正確性とスピードが強く求められる状況でした。
そうした状況を根本から変えるために導入したのが、資金繰り管理クラウドの「Kanaglee」です。今回は、同社代表の宮田 直樹氏と、資金繰り管理を担う経理部長の大田 貴子氏に、導入前の課題、他のツールではなくKanagleeを選んだ理由、そして日々の確認作業が大幅に短縮された導入後の変化について伺いました。
事業の拡大とともに、資金繰り管理も複雑化
ー まずは、御社の事業について教えてください。
宮田さん: 弊社はもともと、人材派遣事業からスタートしました。その後、介護施設から人手不足に関するご相談をいただくようになり、介護に特化した職業紹介事業を開始しました。さらに、「施設への入居者も紹介してほしい」というニーズに応える形で老人ホーム紹介事業も立ち上がり、そこからシニア住宅の提供や自費リハビリ事業へと広がっていきました。

現在、事業は3社体制で運営しています。この背景には、事業の多角化だけでなく、事業基盤のインフラ化を進めるとともに、グループ全体をコングロマリットとしてリブランディングする方針のもと、別法人を設立して事業を移管し、現在の体制に至っています。

ー 事業が広がり、会社数も増える中で、資金の流れにもかなり複雑さが出てきたのではないでしょうか。
大田さん:会社や事業ごとに入金サイトが異なります。基本的には月末締め・翌月末入金の取引が多いのですが、一部の取引先は翌々月入金となっており、入金タイミングがバラバラです。そのため、入金が早い会社から一時的に資金を融通し合うような「グループ内での資金移動」が頻繁に発生していました。事業の多角化や拡大に伴い先行投資も増えていく中で、手元資金の範囲で対応するのか、銀行融資も含めた資金調達を行うのかといった判断をするには、グループ全体の資金状況を横断的に把握する必要がありました。しかし当時は、個社単体の表だけでは全体像を十分に捉えることが難しく、経営判断に必要な情報が分散している状態でした。
さらに管理を難しくしているのが、事業特有の商習慣です。例えば、職業紹介や老人ホーム紹介では、紹介した方の早期離職や施設からの退去が発生した場合、規定に基づいて返金を行わなければなりません。大体は離職・退去が発生した月の翌月に返金することになるため、単純な売掛金の入金管理だけでなく、入金予定額から返金額を差し引く返金相殺の管理を同時に走らせる必要がありました。さらに人材派遣では、給与が締め月の翌月支給となるため、売上が確定するまでにタイムラグが生じます。
こうした事情から、着地をある程度余裕をもって見積もっておかないと、資金繰りの危険信号に気づけないという課題がありました。特に月末は売上回収と各種支払い、給与支給のタイミングが重なるため、常にシビアな管理が求められていました。

「ExcelにExcelが生まれる」状態に。複数の表を手作業でつないでいた
ーKanaglee導入前は、どのように資金繰りを管理していたのでしょうか。
大田さん:Kanaglee導入前は、Excelやスプレッドシートを使った手入力中心の資金繰り管理を行っていました。毎朝、各銀行のサイトにログインして残高や入出金明細を確認し、それを会社別・口座別・月次・日次の資金繰り表へ手作業で転記していく運用です。
実務としては2名体制で、日々の入出金を扱う担当者が数値を入力し、その後に私がダブルチェックを行う体制でした。
宮田さん:経営側としても、当時の資金管理には強い危機感を持っていました。まさに「ExcelにExcelが生まれる」ような状態だったんです。現場が使う表とは別に、私の手元にも独自の管理表があり、経理の表と共有しながら見立てを合わせていました。ただ、Excelを分けて管理していると、更新のタイミングによって少しずつ数字がズレてしまいます。買掛金は比較的揃いやすいのですが、売掛金はズレが出やすく、資金繰り表との不一致がほぼ毎週のように発生していました。
資金のズレが発生するたびに原因特定のための会議を開いており、多い時には週に一度のペースで実施していました。私自身も確認や調整に追われ、本来の業務に使うべき多くの時間を奪われてしまっていたのです。
しかも、こうした管理を3社・多数口座で回さなければならなかったため、実務の負荷はさらに大きくなっていました。

ー資金の流れ自体が非常に複雑だったのですね。
大田さん: こうした管理は1社でも手間のかかるものですが、そこに3社分の資金の流れが重なり、管理はさらに複雑になっていました。借入や銀行取引が増えた結果、銀行口座はグループ全体で28口座(プラスワーク単体だけでも16口座)まで膨らんでいました。
実務では「シミュレーション用」と「実績用」のシートを分け、さらに「会社別」「口座別の日繰り表」など複数の表を運用していました。それに加えて、グループ合算表や営業の売上管理表、社長独自の管理表などもあり、多くのExcelやスプレッドシートが並行して使われていました。
表が増えるほど確認ポイントも増え、勘定科目の入力先や参照範囲のズレといったミスも起きやすくなっていました。月次の資金繰り表作成・突合には、2人で丸1日かかることもあります。
実際には、クレジット関連の入力が1社分漏れただけで、20万〜30万円のズレが生じたこともありました。
ー毎日の残高確認作業はいかがでしたか。
大田さん: 各銀行サイトへ個別にログインして転記するだけで、毎日約30分かかっていました。特に地方銀行のネットバンクはWindows端末や電子証明書が必要なことがあり、Macを使っている私は確認のたびに、社内に設置してある専用のPCまで見に行かなければなりません。本来は毎日見たい数字なのに、負荷が大きすぎて実際には確認の間隔が空いてしまうこともありました。
ー経営的な視点では、どのような点に課題を感じていらっしゃいましたか。
宮田さん: ちょうどコロナ禍から脱却しつつあるタイミングで、内部留保も十分とは言えない時期でした。だからこそ、日繰りが一番怖かったんです。 請求書データと、経理が管理しているExcelの資金繰り表が一直線に繋がっていないため、移し替える時に計算式の間違いや転記ミスが起きやすい。また、営業側で使っている請求システムは締め日が来ないと金額が確定しないため、足元の見込みとの間にタイムラグが生じます。
そのため、別の売上管理表を作ってExcelに転記する二重管理になっていました。 「3日前にならないと着地が分からない」「最後まで入金誤差が見えにくい」という状況は、本当に経営判断がしづらかったです。3社体制だと個社だけ見ていてもグループ全体でどこまで投資余力があるのか見えず、利益が出ていてもキャッシュが回らない状態を一番恐れていました。
ー経理担当者として、一番プレッシャーを感じていたのはどんな時ですか。
大田さん: 最もプレッシャーが大きかったのは、やはり給与支払いです。派遣スタッフの給与だけは絶対に遅らせることができません。月末は売上の回収と給与支払いのタイミングが重なるため、わずかな見込み違いでも大きなリスクにつながります。実際に、見込んでいた入金が遅れ、残高がぎりぎりになって慌てて資金移動したこともありました。
さらに、将来の資金繰りを踏まえて資金調達を行う役割も社長から任されていました。ただ、当時は資金の現在地すら正確に把握しづらい状態だったので、「本当に調達が必要なのか」「今動くべきなのか」という判断に迷うことも多く、不安を感じる場面もありました。当時は、「残高が読めない怖さ」を常に感じていました。
宮川(Kanaglee): プラスワーク様のように、人材サービスや業務請負など「支払いが先行し、入金が後から入る」ビジネスモデルでは、売上の入金よりも人件費(給与)の支払いが先に発生する構造になりがちです。そのため、会計上の損益(PL)が黒字であっても、手元の資金が不足してしまう、いわゆる「黒字倒産」のリスクと常に隣り合わせになります。

さらに、大田様がおっしゃる通り、給与の支払いが滞ることは企業の信用不安に直結します。そのため経理担当者には、絶対にミスが許されないという非常に大きなプレッシャーがかかります。
しかし、会計ソフトで確認できるのは過去の実績、販売管理システムで見えるのは請求ベースの見込みです。現在の残高や将来の入出金予定を一つの画面で把握することが難しく、結果として各種システムからデータを集め、Excelで手作業でつなぎ合わせる運用に陥ってしまうケースも少なくありません。

売上管理表、請求データ、資金繰り表が分断。補助表が増え続ける構造的課題
ー売上や請求まわりの情報は、どのように繋いでいたのでしょうか。
宮田さん:弊社では、見積から請求までの業務を一括で請求システムを活用して管理していました。本来であれば、そのシステムの情報をそのまま資金繰り表に使えれば理想的です。しかし実際には、そう簡単にはいきません。現在利用している請求システムは締め日が来ないと請求データが確定しないため、足元の着地見込みを把握するにはどうしてもタイムラグが生じてしまうのです。
経営判断のためには着地予測のシミュレーション値も必要ですし、営業現場の最新の見込みを早く把握したい場面もあります。そこで営業側に別途「売上管理表」を作ってもらい、その内容を経理が資金繰り用のExcelへ手入力で転記するという運用になっていました。
つまり、「営業側の見込み」と「経理側の資金繰り」をどうつなぐかが、社内における大きな課題だったのです。
大田さん: 結局、単体のシステムや表だけでは必要な情報が揃わず、Excelを増やして強引に補っていくしかありませんでした。
というのも、会計ソフトは本質的に「すでに確定した過去」を見るためのものです。一方で、営業が使っている請求システムは請求の管理はできても、実際の入金タイミングといった「未来のお金の動き」まではカバーしきれません。
でも、社長をはじめ経営側が本当に見たいのは、「過去にいくら利益が出たか」ではなく、「来週や来月、そして給与支払いが集中する月末の時点で、現金がいくら手元に残るのか」という“未来”の数字なんです。
これまで私たちは、システム(過去)と経営(未来)の間にあるその空白を、手作業のExcelで必死に埋めていました。

Kanagleeで特に価値を感じたのは、既存のシステムでは見えなかったその未来を可視化できる点です。あらかじめ入金見込み(未来)を入力しておけば、自動で連携される銀行残高(現在・過去)と照らし合わせて、この先どうなるかを一つの画面で確認できます。
私たちがExcelで苦労して埋めていたピースを、システムとして埋めてくれたのがKanagleeでした。
求めていたのは、個社管理ではなくグループ全体で資金を見通せる仕組み
ー以前から、資金繰り管理ツールの導入は検討されていたのでしょうか。
宮田さん: はい。Kanaglee導入前から、さまざまな資金管理ツールを探し、実際にいくつか試してきました。ただ、これまで試したツールの多くは動作が遅かったり、データの反映にタイムラグがあったりして、なかなか「これだ」と思えるものには出会えませんでした。
特にネックになっていたのが、「口座連携」と「グループ管理」です。銀行口座と連携できず、残高を手入力しなければならないツールもありましたし、単体の会社では管理できても、グループ会社3社まとめて確認するには結局データをエクスポートして手作業で合算しなければならないケースもありました。
いくつかのツールを試してみても、最終的にはExcel管理に戻ってしまうことが多く、「自分たちが求めている資金繰り管理ツールは存在しないのではないか」と、半ば諦めていた部分もありました。
大田さん: 単体の会社しか見られないツールだと、結局データをExcelにエクスポートして手作業で合算する必要が出てきます。それでは「ツールを導入する意味がないよね」という話になってしまうんです。
手間が増えれば増えるほど現場では使われなくなり、結果としてExcel運用の延長線上にしかなりません。最終的には、ほとんど使われないシステムの利用料だけを払い続ける状態になってしまいます。
宮田さん: とはいえ、当時のExcelベースの管理にはすでに限界を感じており、ずっと解決策を探していました。そんな中でKanagleeを見つけたときは、「やっと自分たちが求めていたツールに出会えた」と感じたことをよく覚えています。すぐに宮川さんへ問い合わせをし、話を聞く中で導入を決めました。

特に大きな決め手になったのは、グループ単位で資金を管理できる点です。会社ごとに入金サイトが異なるため、余剰のある会社から一時的に資金を移し、また戻すといった運用も日常的にあります。こうした判断は、個社の資金状況だけを見ていてもできません。
グループ全体の資金を合算して把握できることは、私たちにとって絶対に譲れない前提条件でした。
大田さん:現場の経理としては、実績データがリアルタイムで自動反映される点に大きな価値を感じました。
Kanagleeでは、あらかじめ「入金見込み」を登録しておけば、画面上で実績と照らし合わせるだけで確認が完了します。銀行サイトを一つひとつ見に行かなくても、未入金なのか、予定より早く入金されたのか、あるいは遅延しているのかをその場で把握できます。実務担当者としては、非常に助かりました。
宮川(Kanaglee):プラスワーク様のように複数の法人を経営している企業にとって、グループ全体の資金繰り管理は非常に手間のかかる業務です。各社で作成したExcelの資金繰り表を毎月集め、親会社側で手作業で合算する。いわば「Excelのバケツリレー」のような運用になっているケースも少なくありません。
こうした方法では、作業量が増えるだけでなく、管理の限界や徒労感を感じる経理担当者も多いのが実情です。また、単体の会社しか管理できないツールでは、この合算作業の手間が結局残ってしまいます。そのため、大田様がおっしゃる通り、「ツールを導入しても意味がない」という状態に陥ってしまうこともあります。

ーKanagleeの導入は、どのように進めたのでしょうか。初期設定などはどなたが担当されたのですか。
宮田さん:Kanagleeの導入にあたり、計3回にわたるオンラインでのオンボーディング支援をしていただきました。
初回では、システムの初期設定や銀行口座とのデータ連携、さらに毎月発生する固定費の繰り返し登録といった基本操作についてご説明いただきました。新たなツール導入は既存業務と並行して進める必要があり、十分な時間を確保できるかという不安も正直ありました。
しかし、事前に当社で使用しているExcelの資金繰り表を共有していたことで、当社の勘定科目に合わせた設定があらかじめ反映された状態でのアカウントをご用意していただきました。その結果、3社・28口座におよぶ銀行連携を含む初期設定も、実質2時間程度で完了しています。
第2回および第3回では、より実務に即した運用面のすり合わせを実施していただきました。Excelで作成している資金繰り計画(予算)をKanagleeへ一括インポートできる機能や、グループ複数社の残高推移を合算し日次で把握できる「キャッシュポジション機能」など、日常的に活用できる便利な機能についてもご紹介いただき活用までスムーズだったことを覚えています。
毎日約1時間の残高確認・Excel更新が1〜2分に。数字への不安が薄れ、判断のスピードが向上
ーKanaglee導入後、実務においてもっとも大きな変化はどこにありましたか。
大田さん: 一番大きいのは、実績確認のために各銀行のサイトを見に行かなくてよくなったことです。導入前は、銀行残高の確認と転記だけで毎日30分、さらにExcelの更新にも30分ほどかかっていたため、合計すると毎日1時間近く使っていました。
Kanaglee導入後は、自動で実績が反映されるので、画面を開いて確認するだけで済みます。今では1〜2分ほどで確認が終わるようになり、日々の負担は大きく減りました。また、毎月グループ会社3社分の資金繰り合算作業に8時間かけていたのですが、Kanaglee導入後は特別な作業は不要になりました。


ー月次の資金繰り表作成など、他の業務にかかる負担も減りましたか。
大田さん: はい。以前は資金繰り表の作成やデータの突合に、2人で丸1日かかることもありました。今はそこまでの手作業は必要なくなり、業務負担は大きく軽減されています。
もちろん最終的な確認自体は必要ですが、データを探したり転記ミスを修正したりといった、いわば「確認のための確認」に使っていた時間は大幅に減りました。
また、未入金なのか、予定より早く入金されたのか、あるいは遅延しているのかがリアルタイムで分かるようになりました。以前のように「そもそもこの手入力の数字は合っているのだろうか」と不安を抱えながら業務を進める感覚は、ほとんどなくなりました。

経理業務はミスが許されないため、新しい運用への切り替えには慎重になりがちです。しかし、適切なシステムに切り替えることで業務効率が大きく向上すれば、その分の時間をより付加価値の高い仕事に使えるようになります。
実際に、毎朝の確認作業が数分に短縮されたことで、「空いた時間で来月分の見込みを先に入力しておこう」といったように、先の資金を見据えるための前向きな行動に時間を使えるようになりました。
その意味で、Kanagleeの導入は会社としても大きな変化だったと感じています。
ー経営視点では、どのような変化を感じていらっしゃいますか。
宮田さん: 経営としても、日繰りの資金状況を正確に把握できることの意味は非常に大きいです。もともと私が一番怖かったのは、「利益が出ていてもキャッシュが回らない」、いわゆる黒字倒産の状態でした。
特に3社体制のグループ経営では、1社単体の数字だけを見ていても、投資や資金移動の判断はできません。
Kanagleeで特に価値を感じているのは、グループ全体の資金繰りを1つの画面でリアルタイムに把握できる点です。グループ全体のお金の動きと資金の全体像が正確に見えるようになったことで、「今は内部の資金移動で回せる」「ここは外部から調達すべきだ」といった戦略的な意思決定が、根拠を持ってできるようになりました。

導入前は手作業で管理していたため数字の更新が追いつかず、転記ミスやタイムラグも発生していました。その結果、「そもそも今見ているこの数字は本当に合っているのか?」という不確実性が常につきまとっていたのです。
今は、正確な実績データが自動で反映され、見込みとの差異も把握しやすくなりました。そのため判断材料となる数字の信頼性は大きく高まりました。
以前は「資金が見えないことへの恐怖」が意思決定のプレッシャーになっていましたが、今は確かな数字を前提に「どう動くべきか」を考えられる状態へと変わってきたと感じています。

中長期の投資判断と外部連携へ。Kanagleeの次の活用
ー 今後、さらにKanagleeをどう活用していきたいですか。
大田さん: まずは、1年後、2年後、3年後といった先の事業計画までKanagleeに入れていけると良いと思っています。今後さらに事業所や新しい事業が増えても、グループ全体のお金を一元的に把握できるのは非常に大きいです。
将来の資金の動きが見通せるようになれば、「いつ人に投資するのか」「設備やシステムに投資するのか」といった投資のタイミングも、より判断しやすくなると思っています。
宮川(Kanaglee): まさにご期待されている「中長期の事業計画」と連動した資金繰り計画の機能については、最近リリースされたばかりです。PL(損益計算書)の数値をベースにした事業計画をKanagleeにインポートしていただくことで、例えば36ヶ月先までの中長期的な資金見通しを、個社別・グループ合算の両方で把握できるようになります。
事業拡大に伴って先行投資が必要になる場面でも、「どのタイミングで、どれくらいの投資余力(支払い余力)が生まれるのか」を可視化することができます。さらに、金融機関へ資金調達の相談を行う際にも、事業計画と連動した資金繰りの見通しを提示することで、より説得力のある説明が可能になります。
今後も、プラスワーク様のようなグループ経営の意思決定を支えるツールとして、継続的にアップデートを進めていきたいと考えています。

宮田さん: 経営側の視点でも、外部との連携をさらに強化していきたいと考えています。現在も金融機関や財務アドバイザー、会計士の方々には資金繰り表を共有しています。そのため将来的には、Kanaglee上に「閲覧専用の権限」があるとさらに使いやすくなると感じています。必要な専門家にはリアルタイムで数字を見てもらいながら、操作まではできない形にできれば非常に助かります。
資金繰り管理の見直しは、単なる経理業務の効率化ではなく、事業成長を支える経営基盤の整備だと考えています。複数の事業を抱える当社にとって、資金繰りの見える化は守りの施策であると同時に、次の成長に向けた準備でもあります。
事業が増え、会社が増え、口座が増えるほど資金管理は複雑になります。だからこそ、早い段階で経営基盤を整えておくことが重要だと感じています。
